需要が供給を上回る場合、先着順での注文処理では顧客満足度や収益を低下させる可能性があります。Oracle Fusion Cloud Supply Planningの注文バックログ管理機能を活用すれば、ビジネス目標に基づいて未処理の注文を優先順位付けし、再スケジュールすることができます。
供給が限られている場合は、最も重要な注文を優先的に対応する必要があります。バックログ管理機能では、依頼日や注文作成日、品目カテゴリ、顧客など、さまざまな基準で競合する需要に順位付けを行うことができます。標準で用意された基準に加えて、独自の属性も追加できます。
一部の注文は他より優先度が高い場合もありますが、主要な顧客や地域、チャネルが確実に供給を受けられるようにすることが大切です。たとえば、特定の顧客向けに必要な数量や割合を確保すると同時に、地域やチャネル向けの共有プールを設けることもできます。配分属性とその関係性は柔軟に管理できます。
割り当てた数量の消費状況を確認し、必要に応じて優先度の高い割当ノードが優先度の低い供給の一部またはすべてを利用できるように設定できます。また、成果を高めるために、ルール・ベースの割当数量を上書きすることも可能です。
供給を最適化するために、調達先や出荷方法、需要区分などの出荷に関する属性を、注文品目グループごとに更新する必要がある場合があります。これらの属性はバックログ管理で編集でき、計画を再実行して変更後の結果を確認できます。ビジネス目標に最も合致する結果を保存できます。
デフォルトでは、バックログ管理は前倒しの機会を特定しながらも、既存の納期を順守します。これにより、納期変更の連絡や交渉の必要性を最小限に抑えられます。一方で、納期約束を解除し、優先度の高い注文のために供給を確保することも可能です。
複数の品目をまとめて出荷したり到着させたりする場合、1つの部品の在庫が限られているために、注文全体が遅れることがあります。ガイド付きの解決機能を使えば、セットのスケジューリングを遅らせている部品や品目を特定できるため、それらを除外するか、別の調達先を探すか、輸送を急ぐなど、需要を満たすための具体的な対応策を判断できます。
特別な状況では、通常の運用では難しいより短い納期で品目を納入したり、通常は認可されていない拠点から調達したりできる場合があります。こうした臨時の調整を計画に反映させるために、シミュレーション出力を上書きすることができます。
バックログ内の問題に対処したら、影響を受ける注文に対して、新しい出荷日や納品日、調達先、配送方法などを自動または手動で反映できます。どの明細を含めるかは、任意の属性で検索・絞り込みして指定可能です。