Application Performance Monitoring

Oracle Cloud Infrastructure Application Performance Monitoring (APM) は、分散トレースサービスを通じてアプリケーションのパフォーマンスおよび可観測性ソリューションを提供し、最高のアプリケーション体験の実現を支援します。

OCI Application Performance Monitoring: LLM可観測性(5:43)

Application Performance Monitoringの機能

APMは、分散トレースサービスを通じてアプリケーションの可観測性を提供し、最適なアプリケーション・エクスペリエンスの実現を支援します。これは、マイクロサービス ベースのアプリケーションだけでなく、OCI、オンプレミス、または他のパブリック・クラウド上で実行されるレガシー・アプリケーションにも当てはまります。

可観測性イベント(スパン、メトリック、ログ・イベント)は、あらゆるプログラミング言語の OpenTelemetry トレーサーを通して収集することができます。Javaと.Net用の拡張APMエージェントは、Javaと.Net環境のプロファイリング、詳細診断、メトリック収集のための拡張機能を提供します。APM Vantage Pointは、実行モニターの豊富な可観測性イベントを収集します。

すべてのテレメトリーデータは、OCI APM顧客固有のエンドポイントに送信され、APM分散トレースサービスを通じて処理されます。処理中にイベントをエンリッチ/制御するオプションにより、アプリケーション・ログ・メッセージやメトリック・データを含むすべてのアプリケーション・トランザクションのトレースがAPMデータストアに生成されます。

ステータスおよび主要パフォーマンス・データはダッシュボードUIに表示されます。診断分析は、非常に柔軟で強力なトレース・クエリ言語により、データストア上で直接行うことができます。クエリの結果は、クイックピックとして保存したり、ダッシュボードの可視化に再利用することができます。Oracle Cloud Infrastructure(OCI) Monitoringで作成されたアラームは、APMモニタリングUIに自動的に表示されます。機械学習を使用しているため、主要なパフォーマンスメトリクスのベースラインが自動的に計算され、異常がパフォーマンスグラフに表示されます。

アプリケーション・パフォーマンス監視に関するお客様の成功事例

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リアル・ユーザー・モニタリング

優れたエンドユーザー体験を提供することは、どのアプリケーション管理者にとっても困難な課題です。OCI APM(Application Performance Monitoring)は、ユーザーがどこからどのようにアプリケーションへアクセスしているかに関係なく、各ユーザーの実際の利用体験を常時追跡できるモニタリング機能を提供することで、この負担を軽減します。ブラウザのインスツルメンテーションにより、ブラウザからアプリケーションまでのデータを収集し、真のエンドツーエンドのユーザー体験を測定することが可能です。この機能により、システム信頼性エンジニア、IT運用チーム、アプリケーションの関係者は、以下のようなことが行えます。

セッション診断
ユーザーの各セッションをエンドツーエンドでトレースし、診断を行うことができます。ユーザーがどのページを開き、どのUIコンポーネントをクリックしたのかを確認し、問題発生までの操作を追跡可能です。ヘルプデスク担当者は、再現が難しい問題を記録するためにこの機能を活用でき、アプリケーションオーナーは一般的なユーザーのクリックパスや、目的の達成を妨げている要因を把握できます。

ページ診断
ページの読み込み、ナビゲーション、クリックなどの個別操作が測定・レポートされ、ページの利用状況やパフォーマンスのボトルネックを把握できます。たとえば、個々のAJAXコールの処理速度、ファイル・画像・スタイルシート・JavaScriptライブラリの読み込みや実行状況などを可視化できます。使用されている画面サイズや、ユーザーがページをスクロールしているかどうか、また一部のコンテンツを苛立ちから再読み込みしているかどうかなどの詳細情報を取得できます。

JavaScriptエラー解析
ブラウザで検出された各JavaScriptエラーは、ブラウザ・アクティビティのスパンに沿ってログに記録されます。ソースコードと圧縮済みJavaScriptファイルの自動マッピングにより、どの関数でエラーが発生したのか、コードのどこを修正すべきかが明確になります。



サービス・モニタリング

アプリケーションのすべての部分を可視化することは非常に重要です。マイクロサービスベースのアーキテクチャへの移行や、レガシーアプリケーションのマイクロサービスによる拡張により、アプリケーションリクエストをスタック全体で追跡できないと、パフォーマンス問題の特定が難しくなります。

OpenTelemetryトレーサー(任意のプログラミング言語に対応)を使用するか、Javaおよび .NET 向けに提供されている拡張機能付きのAPMエージェントを使用することで、可観測性イベント(スパン、メトリクス、ログイベント)を収集できます。これらのエージェントは、プロファイリングや詳細な診断、メトリック収集などの高度な機能を備えています。

これらの機能により、開発者やIT運用チームは以下のことを実現できます。

モニタリングとアラート
各トランザクションのインスタンスレベルでの追跡により得られる豊富なメトリックをもとに、パフォーマンス、可用性、負荷状況に関する自動アラートを受け取ることができます。

診断
インスタンスレベルの包括的な診断により、すべてのトランザクションの正確な実行詳細をリアルタイムまたは長期にわたって検索できます。

探索と分析
柔軟なクエリ言語を使用してアプリケーションの動作を深く理解できます。トレースデータを既存のディメンションやカスタムディメンションでフィルタリングおよびクラスタリングし、包括的な分析を行うことが可能です。



セキュリティ・モニタリング

すべてのアプリケーションにおいて、セキュリティは極めて重要です。既知の悪意のある行為者による活動を監視し、さまざまな脅威タイプを識別することは、潜在的なリスクを把握する上で欠かせません。APMは、Oracle Threat Intelligence Serviceと自動的に統合され、包括的なセキュリティ・モニタリング・ソリューションを提供します。

これにより、悪意あるトランザクションの検出、それがサービスやインフラに与えた影響、SQLが実行されたかどうかなどの情報をレポートできます。

またAPMは、読み込まれたJavaライブラリやアプリケーション内で使用されているバージョンをレポーとし、それらが既知の脆弱性にさらされているかどうかも確認できます。



可用性モニタリング

プロアクティブ・モニタリングは、開発者とオペレータが、ユーザーに影響する問題を事前に防止するのに役立ちます。可用性モニタリングは、スケジュールされたスクリプト型のモニターを実行し、アプリケーションの可用性を確認する機能を提供します。これらの機能により、開発者やIT運用チームは以下のことを実現できます。

ブラウザおよびスクリプト型ブラウザモニター
単一のURLを監視したり、Selenium IDEを使用して生成したスクリプト(.sideファイル)を実行して、APM内で潜在的な問題を可視化し、HARファイル、スクリーンショット、コンソールログ、ネットワークトレースを収集・取得することで、ユーザーフローを把握します。

REST APIおよびスクリプト型RESTモニター
単一のREST APIを監視するか、Postmanを使ってJavaScriptファイルとして依存関係のあるAPIシーケンスをスクリプト化し、カスタムアプリケーション、SaaSサービス連携、サードパーティ製アプリケーションに使用されるAPIの監視に活用できます。

TCP pingおよびDNSモニター
コンピュートノードやロードバランサなどのインフラコンポーネントの可用性を確認したり、DNSサービスのレコード解決や権限の確認が期待通りに行われているかをテストできます。

バンテージ・ポイント
OCIを含む75以上のデータセンターに展開された複数の拠点(バンテージ・ポイント)からモニターを実行できます。また、OCI上の専用バンテージ・ポイントや、Dockerを使って任意の環境(オンプレミス)に独自のバンテージ・ポイントを作成し、セキュアな環境内のアプリケーションやシステムを監視することも可能です。



Application Performance Monitoringの機能

リアル・ユーザー・モニタリング

アプリケーション、ページのロード、ソフトおよびハード・ナビゲーション、クリック、それぞれの応答時間など、すべてのユーザーとのやりとりに関するインサイトを提供します。

  • ロードに時間がかかるコンポーネントや、ロード・パフォーマンスに寄与するAJAXコールまたはロードされたライブラリをレポートします。
  • 位置情報、、ISPのボトルネック、DNSやSSLの解決がパフォーマンスに寄与しているかに関する情報を提供します。
  • 使用されている画面サイズと、スクロールが必要になる前に最適化された画面解像度をレポートします。
  • ページ・ナビゲーション・パス・レポートを含むユーザー・セッション・レポート作成機能を提供します。
  • フロントエンドからバックエンドまで、すべてのアプリケーション(マイクロ)サービスにわたり、モニタリング対象となるすべてのリクエストのトレース・トポロジを提供します。
  • カスタムの指標レポートや機械学習による異常値やパターンの 検出を実現します。
  • すぐに利用可能な分析用のUIとダッシュボードを提供します。
  • トレース・クエリ言語による長期的なレポートと集約を実現します。
  • データ・レイクまたはOracle Analytics Cloudに簡単に統合できます。

サービスの監視

あらゆるプログラミング言語に対応したOpenTelemetryトレーサー経由で収集可能な可観測性イベント(スパン、指標、ログ・イベント)を提供します。

  • スレッド・プロファイリング、深い診断、指標収集のために OpenTelemetryトレーサー以上の拡張機能を提供するJavaと.Net用の拡張APMエージェントを提供します。
  • すぐに利用可能なUIとトポロジを提供し、アプリケーション・リクエストをアプリケーション・アーキテクチャ全体にわたりトレースします。
  • カスタムの指標レポートや機械学習による異常値やパターンの 検出を実現します。
  • すぐに利用可能な分析用のUIとダッシュボードを提供します。
  • トレース・クエリ言語による長期的なレポートと集約を実現します。
  • データ・レイクまたはOracle Analytics Cloudに簡単に統合できます。

可用性監視

可用性モニタリングでは、アプリケーションの可用性を確保するため、スケジュールされたスクリプト化モニターを実行できます。

  • 複数のモニタータイプを提供し、ブラウザのフロー、APIエンドポイント、httpサーバー、TCP ping、DNSサーバーをスケジュールされた間隔でテストします
  • 個々のリソース・レポート用のHARファイル、ネットワーク・トレース、コンソール・ログ、エラー・ログ、実行モニターのスクリーンショットを収集します。
  • すべてのOCIデータセンターおよび外部データセンターから、全体にわたりパブリック・バンテージ・ポイントを介した実行オプションを提供します。
  • OCI、オンプレミス、または他のクラウド・ベンダーのコンピュート・リソース上に、Dockerイメージ経由で保護された環境のバンテージ・ポイントを導入するオプションを提供します。
  • SLAを目的として設定された目標に対する可用性を計算するためのレポート・オプションを提供します。
  • カスタムの指標レポートや機械学習による異常値やパターンの 検出を実現します。
  • すぐに利用可能な分析用のUIとダッシュボードを提供します。
  • トレース・クエリ言語による長期的なレポートと集約を実現します。
  • データ・レイクまたはOracle Analytics Cloudに簡単に統合できます。

セキュリティ監視

脅威インテリジェンス・サービス・データ・ソースとの即時利用可能な統合。

  • 脅威の種類と信頼度スコアをレポートします。
  • 特定の脅威に費やされたCPUおよびネットワーク・リソースを示す指標を提供します。
  • 特定の脅威によって影響を受けた(マイクロ)サービスのトポロジの概要を提供します。
  • 実行されたアプリケーション・スタック内にロードされたライブラリをレポートし、既知のCVEと照合することを可能にします。
  • すぐに利用可能な分析用のUIとダッシュボードを提供します。

アプリケーション分析

分析のためのすぐに利用可能なUIとダッシュボードを提供します。

  • トレース・クエリ言語による長期的なレポートと集約を実現します。
  • カスタムの指標レポートや機械学習による異常値やパターンの 検出を実現します。
  • すぐに利用可能な分析用のUIとダッシュボードを提供します。
  • トレース・クエリ言語による長期的なレポートと集約を実現します。
  • データ・レイクまたはOracle Analytics Cloudに簡単に統合できます。

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ブログ

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ハンズオン・ラボ

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リファレンス・アーキテクチャ

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